供養碑に1人ずつキンセンカを献花する園児

 日高町の内原保育所(川端雅子所長)の年長児30人が1日、阿尾のクヌッセン機関長救命艇保管庫を訪れ、供養碑に自分たちで育てたキンセンカを供えた。

 日高町は毎年、機関長の遺徳を伝えるため、町内の保育所などに機関長が好きだったというキンセンカの苗を配布しており、同保育所でも園児が育てている。保育所では、機関長が真冬の夜、荒れ狂う海に飛び込み、人命救助に尽くした優しさや勇敢さを紙芝居で学んでいる。

 今年も花の世話をする中で、園児たちが「機関長のお墓にお参りしたい」と言い始めたことから今回初めて、機関長の遺体発見の地の供養碑がある機関長救命艇保管庫を訪れた。

 園児は、頑張って育てたキンセンカや園に咲いていたスイセンを供養碑に供え、みんなで手を合わせた。寺岡琴音ちゃんは「クヌッセンさんはすごいなと思った。ありがとうって思いながらお花をお供えしました」と話していた。

 園児は、保管庫で救命艇の見学をしたあと、日の岬パーク内にあるクヌッセンの丘も訪問した。