大学では主将を務めた塩崎選手

 日高町高家出身で中央大学サッカー部4年の塩崎悠司選手(22)が、春から日本フットボールリーグ(JFL)の強豪、ソニー仙台に入団することが決まった。高校、大学では年代別日本代表等に選出された期待の星。主将を務めた大学4年はけがに泣かされ不完全燃焼に終わったが、新しいステージで活躍して、目標だったJリーグ入りを目指す。

 幼稚園年長からエストラッサ湯川(現在は美浜と合併してFCダンシーマ)でサッカーを始め、日高中に通いながら田辺市のカナリーニョFCリオでプレー。高校は大阪の強豪・興國に進学し、センターバックとして活躍。1年の時にU16日本代表に招集され、U16インターナショナルドリームカップに全試合出場して注目を集めた。高校時代からJ2のチームなど複数のオファーがあったが、大学を経験してプロになりたいと、中央大に進学。多くのJリーガーを輩出している名門で、激しいレギュラー争いを勝ち抜いて1年からトップチームのA1に所属。2年時にはU20全日本大学選抜18人入りし、国際サッカートーナメントへの出場を果たした。3年は不動のレギュラーで全試合に出場。最終学年では部員120人の主将に指名され、チームをまとめあげたが、自身は主将になってすぐの昨年2月、足を故障。長期間のリハビリを経験し、出場できたのはわずか2試合。不完全燃焼に終わった分、新天地で悔しさを晴らすつもりだ。

 身長180㌢、体重75㌔、当たり負けしないフィジカルの強さ、積極的な攻撃参加が持ち味。大学は卒業を控えるだけで、すでに仙台に移ってチームに合流。トレーニングを行っており、2月にはキャンプに参加する。コンディションはまだまだ戻っていないが、体作りに取り組んで3月の開幕に備える。

 ソニー仙台はアマチュア最高峰のJFLで2015年に優勝経験のある強豪。昨シーズンは6位だった。塩崎選手は社員として働きながらサッカーと両立する。「仕事を通じてサッカー以外のたくさんのことも学びたい。夢はもちろんJリーガーで、プロになりたい気持ちは誰にも負けない。大学の先輩がベルギーに移籍したり、Jリーグ入りしているので、自分もステップアップできるように頑張る」と張り切っている。

 少年時代の恩師、元エストラッサ監督の藤田潔さんは「夢を諦めずに挑戦し続けてほしい。その先にプロ選手があればなおうれしい」とエールを送っている。