名田町の樽の味物流センターに設置されている大根やぐら

 一年で最も寒さが厳しいとされる20日の「大寒」を前に、御坊市名田町野島の有限会社樽の味本部・物流センターで冬の風物詩、巨大なやぐらの大根干しがピークを迎えている。

 10段で組まれた高さ約7㍍、幅約35㍍のやぐら2基。ぬか漬けたくあんにする大根を冬の風にさらして乾燥させている。大根は美浜町田井や御坊市湯川町富安の農家が契約栽培している「総太り大根」。寒空に映える白と緑が国道42号を通るドライバーらの目を引いている。

 やぐらは昨年12月上旬に設置。大根を干す作業は2月中旬ごろまで続く。大根は10日から2週間程度干し、漬け込んだ後、商品の「いなか漬け」として全国に発送。中野了輔常務(42)は「今シーズンの大根は大きく最高の出来。おいしいいなか漬けが出来上がります。昔ながらの製法で熟成された乳酸発酵の漬物。多くの方々に食べていただき、皆さんに元気を届けたいですね。いなか漬けを作ったあとのぬか床もご好評いただいております」と話している。