春の高校バレーの愛称で親しまれている第74回全日本バレーボール高校選手権大会初日の5日、1回戦に女子の部県代表で日高地方出身2選手がレギュラーの開智が登場。セッターの畑中舞桜選手(1年、印南中・レッズ)とミドルブロッカーの坂本実優選手(1年、上南部中・レッズ)がフル出場して活躍し、鹿児島南をストレートで破った。6日の2回戦では八王子実践(東京)に敗れたが、強豪相手に互角の勝負を演じた。

 8年ぶりで春高の舞台に立った開智女子。同大会では04年(全国選抜優勝大会・2回戦敗退)以来18年ぶりの白星となった。

 1回戦の鹿児島南は夏のインターハイ8強入りした強豪。第1セット、畑中がサービスエースを決め、幸先のいいスタートで熱戦の火ぶたを切った。リードしては追いつかれの一進一退の攻防となったが、畑中が時間差、平行、速攻、バックアタックと多彩な攻撃を采配し、巧みなトスワークでアタッカー陣をけん引。坂本も打点の高いスパイクや速攻、ブロックアウトで得点するなど全国の舞台でも1年生コンビが躍動した。手に汗握る接戦となった第1セットを25―23でものにすると、第2セットもいきなり4連続ポイントと好ダッシュ。粘る鹿児島南に一時は逆転を許すも、高い攻撃力を発揮し、終盤に引き離して25―19で振り切った。

 2回戦の相手は春高で5度の優勝経験がある八王子実践。東京予選では夏のインターハイ制覇の下北沢成徳を準決勝で破った優勝候補の一角。畑中、坂本両選手はここでもスタメン出場。第1セットは畑中の相手ブロックをかわす見事なトスワーク、坂本の速攻などで4連続ポイントを奪って中盤までリードする展開。どちらが勝ってもおかしくない戦いとなったが、終盤に引き離されて20―25で先取を許した。第2セットも一進一退の攻防。畑中、坂本の息ぴったりのクイックが次々と決まり、11―10で逆転、中盤は14―12でリードするなど互角の勝負。最後は21―25で力尽きたものの、見せ場たっぷりの試合だった。