26日は地元自治会の年内最後の大型ごみの集積日で、家のごみを車に積んで持ち込んだ。この冬一番の寒波とあって、輪番制の現場を監視する人たちも隣接の集会所にこもっておられたが、持ち込む側も迷惑をかけまいと意識が高まったか、ごみの山はいつもよりきれいな気がした。

 少し前、「断捨離」という言葉が流行語となり、それを実行してSNSにアップするのも流行った。不要なものは断り、捨て、物への執着から離れて心を解放、生活にゆとりと調和を得るという思想は、元はヨガの行法からきているらしい。

 何年も着ていない服を「また着るかも」と捨てられず、次々と新しい服を買う。物をため込んでしまう人は、職場では自分の空間だけでなく、隣の人の机や自分の仕事にまで迷惑・支障が出てしまうことも。

 家や職場の空間には当然、限度があり、テレビやラジオ、新聞、雑誌のメディアにもそれぞれ絶対的な長さの制限がある。テレビやラジオは目と耳から膨大な情報を受信できるが、時間という制約があり、新聞や雑誌は時間的制限はないものの、紙面や字数という制限がある。

 新聞の読者に提供する記事に関し、ニュースはどれもできるだけ早く載せたいが、そうもいかないのが編集者にとって頭の痛いところ。「なぜまだ載らないのか」「なぜ写真がないのか」。今年もさまざま、お叱りの声を頂戴した。

 新聞紙面は一つの空間であり、料理の皿のようなもの。なるべく新しく、温かく、毎日違ったメニューを彩り豊かにお届けしたい。もちろん他店にはない味を、当事者だけでなく多くの人に喜んでいただきたい。

 納刊に際し、編集部一同、来る年も日々、その理想の追求を誓い、この1年のご愛読に深く感謝申し上げます。 

(静)