河本君の作品 「夏への抜け道」

 高校生を対象に美術、工芸、音楽、映像など多ジャンルの芸術文化作品を募る大阪芸術大学主催の「世紀のダ・ヴィンチを探せ! 高校生アートコンペティション2021」で、南部高校美術部の河本俊介君(3年)の作品が特別賞に選ばれた。

 今年のコンペには全国の高校518校から1753点の応募があり、最高のダ・ヴィンチ大賞1点などを選んだ。特別賞は9番目の賞で19作品が選ばれた。

 河本君の作品は油絵「夏への抜け道」。作品名は高校時代の青春を走り抜けるイメージでつけた。S100号の大作で、みなべ町山内地内の千里観音から千里の浜へ降りていく道の風景を作品にした。

 夏の朝、青々とした木とさわやかな木漏れ日、先に広がる砂浜、青い海、青空を描いた力作。奥行きをつけるのが難しかったといい、道沿いの手すりの鉄っぽさや、光と影のコントラストを表現するのにこだわった。作品は毎日写真を撮り、家に帰ってから見直すことで、学校で描いているときとは違う視点で見られるので新しい気づきがあったという。何度も修正しながら1年半以上かけて完成させた。

 「特別賞に選ばれてうれしい。これからは美術を活用したグラフィックデザインを勉強していきたい」と話している。