近頃、連日のように火災のニュースをテレビで見る。10日には広島市の飲食店街で大規模な火災が発生。火は10時間にわたり燃え続け、24棟が全焼して6棟が一部を焼いた。14日には神奈川県川崎市で、16日と17日には東京都内で火災による死者が出ており、17日は千葉県旭市で2人が死亡。関西では11日に大阪市で高齢夫婦宅、13日には兵庫県尼崎市で住宅4棟が燃え、それぞれ1人が犠牲になっている。

 先月下旬、消防庁が公表した2020年の火災状況によると、昨年の総出火件数は3万4691件。一日当たり約95件、15分ごとに1件の火災が発生していることになる。火災による総死者数は1326人。建物火災の死者は1056人で、うち住宅火災の死者は899人(放火自殺者ら除く)だった。

 住宅防火で命を守るポイントは「寝たばこを絶対しない、させない」「ストーブの周りに燃えやすいものを置かない」「こんろを使うときはそばを離れない」「コンセントはほこりを掃除し、不必要なプラグは抜く」「安全装置の付いた機器の使用」「住宅用火災警報器の定期的点検と10年目安で交換」「部屋を整理整頓し、寝具や衣類、カーテンは防火品」「消火器を設置して使い方を確認」「避難経路と方法を確保して備える」「防火防災訓練への参加、戸別訪問で地域ぐるみの防火対策」が重要になる。

 立冬(7日)が過ぎて暦の上で冬がスタート。朝晩の冷え込みが強くなり、空気が乾燥して火災が起きやすい季節に入った。9日から15日まで展開された秋の火災予防運動。今年の標語「おうち時間 家族で点検 火の始末」を徹底し、火災予防に努めよう。 (笑)