プロ野球・広島のルーキー小林樹斗投手(18)=美浜町出身=が1日、神宮球場で行われたヤクルトとの今季最終戦に1軍初登板初先発。4回途中6失点で降板したが、球界を代表する打者から三振を奪い、存在感を示した。

 最速152㌔の直球を軸に多彩な変化球を操り、2回まで完全投球。初回、先頭の塩見に対し、自己最速タイの152㌔を記録した後、2死から山田を空振り三振に仕留めた。2回は先頭の4番・村上に対し、変化球でカウントを整えると、内角へ148㌔の直球で空振り三振。3回に下位打線から好機をつくられ、2点を失った。4―2で迎えた4回は先頭の村上からカットボールで見逃し三振を奪ったが、西浦の適時打や押し出し四球で失点し、さらに2死満塁で宮本の打球を一塁・坂倉が適時失策。その間に2者が本塁にかえり、逆転されたところでマウンドを降りた。

 1軍デビューは3回3分の2、84球を投げて6安打6失点(自責点4)。初勝利はお預けとなったが、山田から1つ、村上から2つと毎回の6三振を奪い、来季の1軍マウンドへ期待が膨らむ投球を披露した。

 打席では2回と4回に犠打成功。神宮へ駆けつけ、初の1軍マウンドを見守った父の英樹さん(44)は「体も大きくなって、たくましくなっていました。登板の機会を与えてもらえ、ありがたい。結果は十分。親としては元気でやっている姿が見られてよかった」と振り返り、「来季へ課題も見つかっただろうし、また楽しく野球をしている姿を見せてもらいたい」と話していた。