写真=ビブグルマン認定の吉報が届き笑顔の田甫店長

 日本ミシュランタイヤは19日、星の数で飲食店を格付けする「ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022」(22日発売)の全掲載店を発表した。3府県合わせて500軒、うち和歌山県内は「二つ星」を最高に85軒。日高地方では御坊市湯川町財部のラーメン店「らぁめん たんぼ」が高品質・低価格の証「ビブグルマン」に認定されたほか、「その他、ミシュランがセレクションした飲食店・レストラン」として5店が選ばれた。 

 京都・大阪版のミシュランガイドは毎年更新。和歌山県は国内27エリア目で初登場。今回の掲載店は京都で207軒、大阪で208軒。和歌山県内85軒の中に三つ星(そのために旅行する価値のある卓越した料理)はなく、二つ星(遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理)に岩出市の「ヴィラ アイーダ(イノベーティブ)」と和歌山市の「鮨 義心(寿司)」の2軒。一つ星は和歌山市内の「ホテル・ド・ヨシノ(フランス料理)」や白浜町の「御料理 竹寳(日本料理)」など6軒。ビブグルマン(価格以上の満足感が得られる料理)は「らぁめん たんぼ」のほか、有田川町の「会席 ひら松(日本料理)」やかつらぎ町の「あまの凡愚(そば)」など14軒。

 その他、ミシュランがセレクションした飲食店・レストランは62軒。うち日高地方は御坊市の「アルベロ(イタリア料理)」「川常(うなぎ)」「バードマン(ラーメン)」「ヒロマル屋(カレー)」、美浜町の「煙樹(日本料理)」の5軒。サステナブルガストロノミー(持続可能な美食)に真摯(しんし)に取り組むミシュラングリーンスターは、和歌山市の「キュッヒェ(フランス料理)」など4軒となった。

 ビブグルマンの「らぁめん たんぼ」は、測量会社勤務から心機一転、東京のラーメン店で修業を積み、その腕が買われて香港店にも派遣された経験がある田甫伸司店長(48)=由良町神谷=が2014年9月にオープン。麺やスープはもちろん、かえし(スープで割る前のタレ)など全て材料を吟味し、こだわりの調整を行う。一番のオススメは塩ラーメン(780円~)だが、醤油、豚骨も人気。修行時代の仲間が東京のラーメン店で先にミシュラン一つ星を獲得したことを自身の励みにしながら、日々、客に喜んでもらえる味を探求している。

 ビブグルマンの称号をミシュランユーチューブの発表で知り、「本当にうれしい。でも同時にもっと頑張らないと、という気になります。飲食業界はコロナ禍で大変厳しい状況ですが、ミシュランガイドの発行で盛り上がってくれればいいですね」と話している。