好き嫌いがほとんどなく、何でもおいしく感じる。それぞれの食材、それぞれの味付けを楽しむと言えば聞こえはいいが、ようは雑食。そんな筆者とは縁のない、美食家をうならせるミシュランの星付きホテルやレストラン。いつかそんなところの料理も食べてみたいものである。

 星付きの飲食店が紹介されているミシュランガイドは1900年、フランスのドライバーに役立つ情報を提供するため、小さなガイドブックを創刊したのが始まり。専任調査員が各地の飲食店などを一般客にまぎれて訪れ、1~3個までの星の評価に値する店を選抜。星一つは「近くに訪れたら行く価値のある優れた料理」、二つは「遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理」、三つは「そのために旅行する価値のある卓越した料理」だそうだ。

 そんなミシュランガイドの京都・大阪+和歌山版が22日発売されることになり、19日には先駆けて全掲載店が発表される。同ガイドの京都・大阪版は毎年掲載されるが、和歌山が対象エリアになるのは初めて。当日まで県内で何店舗がセレクションに入っているのか、一切の情報は出されていないが、ガイドブックのタイトルが「+和歌山」となっているのだから、まさかの0店舗なんて話はないだろう。和歌山は多くの果物の産地であり、黒潮の恵みを受けた海産物も豊富で、複数入りの可能性もあり、もしかした御坊・日高からもミシュランの「〇つ星店」が誕生するかもしれない。観光立県を目指す和歌山は昨年からコロナの影響で大打撃を受けており、星付き店の誕生がアフターコロナの観光客を呼び込む起爆剤になると期待したい。  (吉)