写真=見事、有言実行で全国優勝を決めた永江選手(左は陸上部顧問の西岡大輔教諭、右は投てき担当の中本徹教諭)

 全国中学校体育大会第48回全日本中学校陸上競技選手権大会が17日から20日までの4日間、茨城県の笠松公園陸上競技場で開催され、最終日に行われた男子砲丸投げで大成中3年の永江翔太朗選手が自己ベストを大きく更新する15㍍40で見事優勝した。上位8人による決勝、2位で迎えた最後の一投で大逆転、栄冠を手にした。

 今年7月4日に開かれた中学生通信陸上競技大会和歌山大会などで標準記録を突破して全国大会出場を決めていた。全国大会は参加標準記録を突破した29人(3人欠場)が参戦。3投の上位8選手がさらに3投する決勝で争った。

 永江選手は身長173㌢、体重74㌔。「1投目からいい記録を出して逃げ切る展開に持ち込みたい」と気合を入れて臨んだが、1、2投目は13㍍台と本領を発揮できず、東京八王子二のライバルを追う展開となった。体を動かし、気持ちを落ち着かせて臨んだ3投目、自己ベスト(14㍍99)を上回る15㍍04をマークし、1位で決勝ラウンドに駒を進めた。

 4投目は14㍍55、5投目は14㍍70と記録は伸びず、逆にライバルが5投目に15㍍12を投げ、再び追う立場に。2位で迎えた最後の投てき、「悔いのないように、思いっきり投げました」と振り返るこん身の一投は、3投目の自己記録を36㌢も更新する15㍍40を記録。

 ライバルは最後の投てきも15㍍12に終わり、永江選手が栄冠を手にした。15㍍40は今シーズンの全国ランキング1位の記録で、和歌山県記録15㍍46にあと6㌢まで迫る好記録となった。
 今月上旬の近畿大会も優勝していたが、目標の自己記録更新には届かず、全国では「15㍍台で優勝」を目標に掲げ、見事な有言実行となった。

 「優勝を狙ってはいましたが、本当にできてめちゃくちゃうれしいです。ライバルと抜きつ抜かれつの展開だったので、いい記録を出すことができた」と声を弾ませ、「砲丸を最後まで押し切る技術を重点に練習してきた。最後の一投はしっかり指にかかり、練習の成果を出せた。次は10月にジュニアオリンピックがあるので、県記録を更新して優勝できるように頑張りたい」と、早くも次の目標へやる気をみなぎらせた。