写真=会見で不要不急の外出自粛などを呼びかける仁坂知事

 県は17日、新型コロナウイルスの県内新規感染者が過去最多となる67人に上ったと発表した。これまで最多だった55人(4月20日)より12人多く、累計の感染者数は3584人となった。県は県民に対して3度目となる不要不急の外出自粛を要請し、同日に会見した仁坂吉伸知事は「このままの状況が続くと、感染者全員の入院が難しくなる」と危機感を募らせた。

 17日発表の新規感染者数の年齢層は乳児から70歳代まで。感染者の症状は無症状か安定のどちらかで、重症者はいない。保健所別では和歌山市24人、岩出と御坊が各9人、田辺6人、新宮5人、橋本と湯浅が各4人、海南2人、県外が4人。このうち40代以下が8割以上の56人で、比較的若い世代に感染者が多い。感染経路では、家族内感染が27人、帰省に伴う感染が13人と目立つ。

 県内の直近1週間の新規感染者数は人口10万人当たり33・8人と過去最多。入院者は7月11日以降の第5波としては最多の296人で、病床使用率は57・47%となった。

 全国的にも31日までを期限に東京や大阪など6都府県に発令していた緊急事態宣言を9月12日までに延長。蔓延防止等重点措置を適用中だった京都、兵庫など7府県に対しても20日から緊急事態宣言を発令し、宣言対象地域は計13都府県となる。

 この日、急きょ会見に加わった仁坂知事は「お年寄りはワクチンを打ち終わっていると思うが、若い人も早くワクチンを打ってください。決め手はこれしかない」と述べ、県民に対し、▽不要不急の外出を控える▽帰省はできるだけ控える▽県外への通勤・通学は直行直帰し、会食は控える▽学校の部活で県外の学校との練習試合等は禁止▽県外への観光は自粛▽ワクチン接種を早く予約する――などを呼びかけた。