写真=全編和歌山弁の新作落語CDをリリースした枝曾丸さん

 和歌山弁落語で「和歌山のおばちゃん」として親しまれる和歌山市出身の落語家桂枝曾丸さんが、新作CD「和歌山弁落語集 6」を制作。8月3日から販売を開始する。

 枝曾丸さんは1987年、五代目桂文枝さんに入門。98年、上方落語の名跡二代目桂枝曾丸を襲名した。99年から和歌山弁落語を始めたほか、防災士・応急手当普及員・メンタル心理カウンセラーの資格も得て法務省の「社会を明るくする大使」など、多方面で活躍している。

 今回のCDには「おばちゃん様さま」「夢のあとさき」「欲盛通販」と3席の落語を収録。全編和歌山弁で、いずれも和歌山のおばちゃん「てるちゃん」が主人公。「おばちゃん様さま」はてるちゃんが物事を予知できる特殊能力を手に入れて町内で評判になり、行列ができる騒ぎになる。「夢のあとさき」はてるちゃんが過去と現実を行き来するファンタジー落語。「欲盛通販」は、てるちゃんがテレビの通販番組で不要なものを次から次へと買い物していく痛快ストーリー。「人間の性(さが)」を明るく笑う物語になっている。定価は2000円(税込み)。

 枝曾丸さんは、昨年はポニーキャニオンから製品化されている15作品を世界同時配信するなど、これまでの落語の枠からは考えられない歩みを続けており、「和歌山弁落語では、どこよりも新鮮なお笑いを届けられる。方言の持つ故郷のなつかしさやのどかさに加え、他の言葉では表現できない新境地の笑いの世界を多くの人に聞いていただきたいと思います」と話している。