美浜町でかわいいひまわりが咲いている。毎年、夏にひまわり、秋にコスモスが畑いっぱいに咲くスポットで、写真を撮りに訪れる人も多く、近所のひまわりこども園の園児たちも遊びに来て花畑を楽しんでいる。

 和田東地区の女性5人で種まきや草抜き、水やりなどの世話をしている畑で、最近は暑いので「夕方から草抜きしよか」などと声をかけ合い、花を見に訪れた人が気持ちよく過ごせるように整備している。このほか、植え替えで畑を耕すときは、耕運機を出して協力してくれる人、作業中の女性たちに収穫したキャベツをお裾分けする人、花を見に来た人に「ここに車止めてもいいよ」と快く駐車場を提供してくれる人、ベンチを寄贈する人など、地域の多くの人が花畑の活動を支援している。「見た人に喜んでもらいたい」と活動する5人の思いが周囲を動かすのだと感じ、素敵な地域だなと心が温かくなった。

 そんな「人の気持ち」で維持されている花畑も種を買うには先立つものが必要。近隣3町と日高振興局のプロジェクトチームが、インスタ映えスポットを作り、観光客誘致促進のため昨年からひまわりを栽培。今年種をまく場所を探していると聞いた5人は、ひまわりの種を分けてほしいと相談。「この畑を使ってインスタスポットにしては」と提案もしたが、いずれも実現しなかったという。

 花をまちおこしに活用している地域は多く、様々な行政、個人、団体が取り組み、これらがタッグを組んでいるところもたくさんある。植物を育てるには日々の小まめな世話が必要で、地域住民を巻き込むのが理にかなっている。急には無理でも、双方が協力し合うことができれば、素敵な花畑が地域に増えるのではないかと思う。(陽)