御坊市塩屋町南塩屋、御坊総合運動公園内の歴史民俗資料館で、特別陳列「日高地方の古墳」展が開催されている。

 御坊市の考古学研究家、故巽三郎氏が主宰していた南紀考古同好会が長年にわたって調査、保管していた資料約100点を展示。天田(塩屋)、中村(同)、鳳生寺山(富安)、野島(名田)、﨑山(印南)の古墳群などの「須恵器」「勾玉」「管玉」「耳環」「鉄製直刀片」「鉄製鋤先」などを並べている。

 南紀考古同好会は昭和30年代から40年代ごろにかけ、紀州・熊野路を考古学的にみてそれらの遺物・遺跡の資料を収録、郷土古文化発展の過程を検討し、さらに新しい分野を開拓しようと活動。このほど資料が同資料館に移管された。

 同館は「詳しい調査記録がなく、発見の様子がわからないものもありますが、大部分が道路建設、宅地造成、開墾等によって開発された遺跡の資料で、開発される前に少しでもその遺跡の手がかりを残そうとする努力の結果残されたもので、大変貴重な資料です。ぜひご覧ください」とPRしている。

 特別陳列は8月31日まで。開館日は火・木・土・日曜と祝日で入館料はいらない。問い合わせは℡0738232011。