日高町は9日、今夏の産湯海水浴場(産湯)の開設を中止すると発表した。新型コロナ感染拡大防止のためで、昨年に続いて2年連続となる。

 町と運営主体の地域振興株式会社が5月19日から協議を重ね、ガイドラインを作成して開設を模索してきたが、衛生管理や入場者の健康チェックなどさまざまな問題が浮上。多くのスタッフを確保する必要性などから総合的に判断した。

 松本秀司町長は「苦渋の決断で開設を中止することになりましたが、利用者、関係者、町民の皆さんにご理解とご協力をお願いしたい」と話している。

 県内22カ所の状況をみると、和歌山市や有田市などの海水浴場18カ所が開設、田辺市などの4カ所が開設しない方針。白浜町の白良浜海水浴場は7月1日に海開きし、8月31日まで62日間開設する。

 産湯海水浴場は1967年にオープン。浜辺は約1㌔にわたり、白砂で遠浅。きれいな海水が人気で、毎年、京阪神などから大勢の家族連れらが訪れる。一昨年は台風などの影響で例年より少ない人出となったが、2万人近くが訪れた。