写真=依岡さん夫婦に次々と収穫される小玉スイカ

 全国有数の小玉スイカの産地として知られる印南町や御坊市で、特産の「ひとりじめ」の収穫、出荷がスタートした。

 JA紀州は先月27日から出荷を開始。スイカ作り歴35年で、ハウス、露地合わせて30㌃で栽培している依岡正憲さん(60)=印南町山口=は13日、妻の久子さん(57)とハウスで今年最初の収穫を行い、2・5㌔程度に育った400玉を収穫。今年は苗が育つ3月の気温が高く、交配時期の4月上旬は気温が低くなるなど栽培管理が難しかったが、これまでの経験を生かして栽培した結果、「糖度も12度あり、期待通りのおいしいスイカができました」という。

 JA紀州によると、「ひとりじめ」は、独り占めしたくなるほどのおいしさが名前の由来。産地基準糖度は11度以上と甘く、ジューシーなシャリ感や皮の薄さが特長で高い人気を誇っている。

 約180戸の生産者がおよそ50㌶で栽培。5月中はハウス栽培品で、6月に入ると露地栽培品も加わり、6月中旬から下旬にかけてピークを迎え、7月中旬まで収穫が続く。今年は昨年よりやや多い17万ケース、1600㌧の出荷を見込んでおり、関西はじめ名古屋、東京などに出荷される。

 地元では印南町のフレッシュマートやみなべ町のほんまもんふるさと産地直売所などで販売している。