由良町内3小学校の円滑な統合を目指す小学校統合推進委員会の第1回会合が30日、中央公民館で開かれた。学校長、PTA代表、学校運営協議会長ら34人で組織し、町長から諮問された統合年度、統合校の場所などを検討し、今年度のできるだけ早い時期に答申する。会合では、教育委員会から既存校舎(由良小学校)を活用し、2023年度の統合を目標とするプランも提案された。

 町教委が19年度に実施した児童数の減少に伴う教育環境に関するアンケート結果は、保護者・地域住民の約7割が小学校の統合に肯定的な回答。昨年度に立ち上げた学校教育環境在り方委員会も「3小学校(由良、白崎、衣奈)の統合が望ましい。校舎については新設する方向で検討することが望まれる」と結論づけた。

 委員会は、▽統合年度▽統合小学校の位置▽施設整備▽通学対策▽よりよい統合に向けた提言――について検討する。

 教育委員会が今回の会合で提案した推進実行計画は、早期に児童数の減少に伴う教育環境を改善するため、「既設の由良小学校を統合校の校舎とし、23年度に統合小学校の開校を目指す」という内容。新しい校舎の建設についても並行して検討し、「校舎施設及び設備」「校名、制服等及びPTA関係」「通学関係」「教育計画」の4つの専門部会を今年度中にも設置させたい考え。推進実施計画案は今後の委員会の検討協議のたたき台とする。

 会合では委員に委嘱状が交付されたあと、役員が選出され、委員長に寒川正美教育長、副委員長に教育委員会の青山さとみ委員が選ばれた。委員からは「新校舎を建設して統合する場合はどのぐらいの期間が必要になるのか」「新校舎の建設場所のめどはついているのか」などという質問が上がり、寒川委員長は「新校舎建築による統合は用地の確保などが必要で、早くても5年先になる。場所については、高台など児童の安全面から考えることが必要になる」などと答えた。