田辺市出身で、9日に地元で東京五輪の聖火ランナーを務めた俳優の「コニタン」こと小西博之さん(61)が16日、美浜町を訪れ、出会う人にトーチを披露し笑顔を届けた。

 小西さんは、16年前に末期の腎臓がんを患い、余命宣告を受けるも乗り越え、現在は各地で命の大切さを訴えている。

 9日に田辺市で行われた聖火リレーでもその思いを胸に聖火をつなぎ、「沿道から笑顔の応援を受け、素晴らしい時間だった。生きていて神様からのプレゼントと思った」と感動。「多くの人に少しでもお礼がしたい」とトーチを持って各地を巡っている。

 この日は聖火ランナーのウエアを着てトーチを手に、「このトーチは持つ人が必ず笑顔になる幸せのトーチ。多くの人に持ってもらいたい」と、駐車場に居合わせた人全員に声をかけ、トーチを手渡し、笑顔になった人と記念撮影に応じていた。

 籔内美和子町長、谷重幸町議会議長を表敬訪問し、「聖火リレーでマイナスなことを言う人もいますが、参加して、みんなが笑顔になれる経験ができました。1人でも多くの人にお礼が言いたく、あつかましくお邪魔しました」とあいさつ。トーチを持った籔内町長は「貴重な物を持たせてもらって、いい記念になります。閉塞感漂うこのような時期にお越しいただいて元気がもらえます」と喜んでいた。

 美浜創生総合戦略プロジェクトの三尾の3施設なども訪問した。