日高町は6日までに、温泉館「海の里みちしおの湯」(方杭)の2020年度の入館者数をまとめた。4万171人が来館し、19年度の3万7085人と比べて3086人(8・3%)増となった。前年度を上回るのは5年ぶりで、昨年9月から実施している料金の引き下げが大きな要因とみられている。

 みちしおの湯は新型コロナの影響で、4月18日から5月末まで休館するなど入館者が減少。昨年8月末時点では1万3590人で、前年同期の1万9016人に対し、5426人(28・5%)の減少となっていた。

 町は新型コロナ感染症対応地方創生臨時交付金を活用して通常料金を基本的に300円引き下げた結果、実施した9月以降の月はすべて来館者数が前年同月を上回った。伸び率でみると、10月が最も高く、前年同月2086人から3656人に175%となった。ほか、スタンプイベントなどでも積極的に誘客。新型コロナの影響で大阪などの県外からの客足は遠のいたが、近隣の来館者増につながったとみられる。

 料金の割引は当初3月末までの予定だったが、好評となったため、町は9月末まで期間を延長。通常は大人600円、町外の小人300円、町外の70歳以上・障害者手帳保持者・介添人510円だが、引き続き割り引きを実施する。大人は300円、町外の小人無料、町外の70歳以上・障害者手帳保持者・介添人が210円。町内の60歳以上については通常の300円から半額の150円とし、町内の小学生以下はもともと無料となっている。

写真=20年度の来館者数が4万人を超えた温泉館