印南町教育委員会の町立4中学校の適正規模に関する学校区別の説明会が16日、印南中で開かれ、保護者や地域住民ら23人が出席した。

 教委からは平尾潔司教育長や教育委員3人が出席。4中の合計生徒数は今年度が224人で、2031年度には166人まで減少、1校に統合すれば適正な2学級編成が可能と説明した。2019年9月のこども・子育て支援計画アンケートでは6割以上の保護者が中学校統合の必要性を認めていること、4中の校舎がいずれも津波浸水区域や土砂災害警戒区域にあること、印南、清流中の校舎は築20年が経過し、改修が必要なことを指摘。教育委員会としては「中学校は校舎の津波浸水、土砂災害地域を解消し、2学級編成ができるよう1校に統合する」との考えに至ったと説明し、現状の校舎ではどこも教室不足が生じることから、「校舎は新設」とした。

 平尾教育長は「統合ありきではなく、丁寧に説明して皆さんの意見を聴きながら、スピード感を持って取り組んでいきたい。皆さんの意見はまとめて町長に報告し、町長から方向性が出れば、死に物狂いで進めていきたい」と述べた。

 出席者からは今後のタイムスケジュールや新設校舎の候補地、現在の教職員数などで質問があったが、統合に反対の声はなかった。

 今後、18日に切目中、22日に清流中、25日に稲原中で説明会を開く。いずれも午後7時から。