写真=夢舞台へ拳を握る日高地方関係の3選手(左から奥地、岡久、松村選手)

 第93回選抜高校野球大会の出場校選考委員会が29日、オンラインであり、県勢は一般選考で市和歌山の2年ぶり7回目の出場が決まった。本紙エリア(硬式野球チーム出身者含む)の3選手も、甲子園切符に笑顔があふれ、「目指すは日本一」と早くも夢舞台へ闘志。組み合わせ抽選会は2月23日、大会は3月19日に開幕。一般選考28、21世紀枠4の32校が熱戦を繰り広げる。

 和歌山市六十谷の市和歌山では午後4時すぎ、選抜出場決定の電話を受けた栂野作治校長がグラウンドに姿を見せ、選手たちに報告したうえで「周りの人に支えられて今があることを忘れず、大会では前回のベスト8以上を目指して頑張ってほしい」と激励。半田真一監督が「まずはおめでとう。秋の君たちの頑張りが認められた結果。感謝の気持ちを結果で返せるよう万全の準備をしよう。コロナ禍で制約はあるが、最大限の結果が出せるよう、個々が責任を持って準備してほしい」と呼びかけた。

 今回は新型コロナ対策で胴上げや帽子を飛ばしたり、肩を組んだり、声を上げて喜ぶのは控え、選手たちはマスクをつけたままガッツポーズ。静かに喜びを分かち合った。
 市和歌山は昨秋の近畿大会でベスト4に入り、今春の選抜出場が有力視されていた。本紙エリアメンバーは松村祥吾(1年・河南中出身・紀州由良シニアOB)、岡久魁里(同・御坊中出身・同校野球部OB)、奥地悠斗(同・湯浅中出身・紀州由良シニアOB)の3選手。これまで公式戦の出場機会に恵まれていない3人だが、昨秋、ベンチ入りの遊撃手・松村選手は「確実性の高い守備に自信があります。甲子園でプレーしてみたい。目標は日本一」と目を輝かせた。

 思い切りのいい打撃が売りの右翼手・岡久選手は「チームの戦力になれるように頑張って、試合に出て勝利に貢献する活躍がしたい」。打たせて取る投球が持ち味の右腕・奥地選手は「ベンチ入りできるようにアピールし、チームのために頑張りたい」と意気込みを示した。