政府が進めるマイナンバーカード。国は「2022年度末まで普及率100%を目指す」としているが、昨年12月1日現在の日高地方1市6町の平均は17・6%と低調で、全国の23・1%、県の20・0%を下回っている。カードを取得すると最大5000円分のマイナポイントが受け取れるが、住民は「カードがなくても特に生活に困らない」と反応はいまいちのようだ。

 16年1月に始まったマイナンバー制度に合わせて導入。身分証明書として使え、表面には写真がついている。裏面にはICチップが搭載され、読み取り機にかざすと、本人かどうかの認証ができる。3月からは健康保険証として使用できるようになる。

 日高地方の市町別の普及率(人口に対する交付枚数率)をみると、最も高いのは由良町で21・7%、次いで御坊市の21・6%。最も低いのは日高町の14・2%で、他の4町は美浜町が16・5%、印南町が16・0%、日高川町が14・8%、みなべ町が14・5%となっている。

 各市町は普及に向けた取り組みを実施。由良町は昨年8月から4カ月間の第2・4木曜に申請・受取の窓口時間を午後8時まで延長。昨年12月から今年3月までの第2土曜、第4日曜の午前8時半から正午まで窓口を休日開庁している。ほかにもマイナポイントの予約や申し込みのサポートも行っている。

 半面、日高地方の住民の大半が交付を申請していない状況で、「申請しなくても生活に支障が出るようなことはないので」「マイナポイントが受け取れることは知っているが、手続きが難しそうなので申請が後回しになっています」などという声が聞かれる。