御坊市御坊のぎゃらりーなかがわ(旧中川邸)で31日まで、社会福祉法人県福祉事業団(日置美次理事長)の第6回アールブリュット和歌山展「魂のであうところ」が開かれている。

 アールブリュットとは「生(き)の芸術」を意味するフランス語で、英語では「アウトサイダーアート」と訳されている。同事業団は「普通(ノーマライゼーション)の社会づくり」を理念に掲げ、2015年から障害のある作者の作品を中心にアールブリュットの魅力を伝える作品展を開催。いつもは県内3カ所のギャラリーで開いているが、今回は新型コロナの影響で会場を御坊市に限定。スタッフの検温や消毒液の設置、定期的な換気など対策を施したうえで、43人の作品200点以上を展示している。

 赤、白、青で交通標識を再現してびっしり並べた作品、毛糸やスパンコールを自由に編んだ作品、海に見立てたテーブルや床に船の模型を配置している作品、さまざまな姿の動物、童話の挿し絵のような優しいタッチの海の絵など、思うがまま自由に仕上げた多彩な作品が並ぶ。期間中には有田市のひまわり作業所など団体の見学もあり、1点1点を熱心に見て回っていた。

 展示時間は午前11時から午後4時まで。毎週水曜は休み。

 問い合わせは同ギャラリー℡0738―52―7285。

写真=ユニークな作品を鑑賞する来場者