日高地方の官公庁で28日、一斉に仕事納め式が行われ、1年間の業務を締めくくった。各市町の首長らは新型コロナで明け暮れた1年を振り返りながら職員の頑張りを評価し、新年に向けての決意を込めて訓示。コロナ感染防止対策として、密を避けるため従来よりも広い会場に変更したり、簡素化する自治体もみられた。

 由良町では4月の選挙で新しく就任した山名実町長が、約70人の職員を前に今年最後の訓示。冒頭、今月25日に公表した職員の不祥事に触れ、「3人の処分者を出したことは非常に残念。うち、2人は依願退職したが、できれば今後もともに行政の道を歩みたかったと思っている。本当に残念」と述べた。

 職員に対しては「町長に就任して7カ月が過ぎた。今年は新型コロナ対策で業務が忙しかったと思うが、皆さんの協力のおかげで関連事業が順調に進んだ」と感謝し、「年末年始は家でゆっくり過ごしていただき、元気に仕事始め式を迎えよう」と語った。

 コロナ感染防止のため、毎年行っている職員による「蛍の光」の合唱は取りやめ。式開始前には勤続30年の表彰が行われ、2人の職員に感謝状と記念品が贈られた。

写真=職員に訓示する由良町の山名町長