兵庫県農業共済組合連合会主催、第20回NОSAIひょうご「農」絵画コンクール人物画の部で、白玄会会員の阪本由捷さん(81)=御坊市藤田町吉田=が指導する教室から、西宮市在住の赤木環(たまき)さん(甲子園浜小学校3年)の作品が最高の兵庫県知事賞を受賞した。講評では審査員の絵本作家永田萌さんに絶賛を受け、「とてもうれしいです」と喜んでいる。

 兵庫県内の小学3年生を対象とするコンクールで、人物画・風景画の2部門。今回は合わせて3210点の応募があった。赤木さんは現在西宮市在住だが、5年前から3年間、父の海外赴任に伴い母の赤木篤子さん(45)の実家の御坊市で暮らし、御坊幼稚園に通った。その間は毎週阪本さんの教室に通って絵を習い、父の帰国で西宮市に移り住んでからも「絵が好きだからやめたくない」と、ほぼ隔週通って来ていた。昨年は「灯台絵画コンクール」で銅賞を受賞。今年はコロナで月1回程度に回数も減ったが、コンクールに応募するため夏に阪本さんの指導を受けながら、2回の教室で4時間かけて作品を仕上げた。

 タイトルは「真夏の大葉つみ」。あおあおとよく茂った露地栽培の大葉を、両腕を突っ込んで収穫している女性の姿を描いた。審査員の永田さんは、講評で「非常に難しい構図を、その難しさを感じさせないさわやかな形で表現。大葉の表現も細やかで、人の顔は見えないけれども服の模様などよく描けており、しかも『描きすぎ』という感じがしない必要にして十分な筆遣い。手前の青いバケツも画面を引き締めている。本当にバランスの取れた、文句のつけようのない素晴らしい作品」と絶賛した。

 赤木さんは「先生の奥さんが作業しているところを描きましたが、腕と脇の辺りの描き方が難しくて苦労しました。そんなにいい賞がもらえるとは思っていなかったので、びっくりしました。とてもうれしいです」と話している。

写真=入賞した「真夏の大葉つみ」