人、物、金の動きが活発になり、毎年増加傾向にある師走の事件事故防止へ、御坊署の年末年始特別警戒と県のわかやま冬の交通安全運動が1日、スタートした。警察や行政と民間ボランティアら地域が安全安心のまち実現へスクラム。初日、特別警戒では出発式が行われ、交安運動では街頭啓発が展開された。

 出発式は同署前であり、「特別警戒」の腕章をつけた制服姿の署員30人が整列。北島彰署長が「例年この時期は人、物、金の動きが活発になり、強盗事件の発生、飲酒運転や交通事故の多発、初詣で参拝者らによる雑踏事故の発生に加え、『新しい生活様式』の定着による犯罪情勢の変化についても懸念される。管内住民の安全安心を確保するため、署員一丸となって効果的な活動の実施を期待する」と訓示した。

 生活安全刑事課の峯慎課長がパトロール出発を宣言し、号令を合図に一斉乗車。同署幹部に敬礼で見送られながら、白バイを先頭にパトカーがサイレンを鳴らし、勢いよく街頭監視に飛び出していった。来月11日までパトロール態勢を強化。事件事故の抑止、防止対策に力を入れていく。

 街頭啓発はオークワロマンシティ御坊店前であり、署員や県、御坊市の職員らと、県警マスコットの「きしゅう君」が参加。白バイとパトカーの展示を行い、店舗の出入り口で買い物客らに、啓発用のチラシや物品を取ってもらって、地域ぐるみの意識高揚を呼びかけた。0歳と1歳の子どもを連れていた美浜町の30代夫婦は「子どもはちゃんとチャイルドシートに乗せています」「子どもを守るため、事故がないように、ルールをしっかり守っています」と話していた。

 交通安全運動は10日まで。運動の重点は▽飲酒運転の根絶▽歩行者の安全と自転車の安全利用の確保▽高齢運転者等の安全運転の励行――の3つで、日高地方では日高振興局や御坊署が関係機関・団体と協力し、啓発活動を展開していく。

写真=御坊署からパトロールに出発する白バイ