日高地方1市6町のふるさと納税額が軒並み増えている。各市町ではインターネットから寄付できるポータルサイトを充実させるなど積極的に取り組んでいることが大きな要因だが、新型コロナウイルスの感染拡大で自宅時間が増えたため、「通販代わりに利用している側面もあるのでは」という声も聞かれる。

 ふるさと納税は応援したい自治体に寄付すると、住民税額から一定の控除が受けられる制度。

 昨年度と今年度の4月から10月末までの各自治体のまとめによると、日高地方の1市6町がすべて前年同期を上回っている。御坊市は昨年度は1億8773万3000円(1万6141件)だったが、今年度は4億1379万6000円(3万3453件)となり、約3倍の伸び。美浜町も1842万円(1070件)から2億2832万円(3万5233件)に大幅増。日高川町も506万5000円(425件)から1118万9000円(975件)となり、日高町も129万円(19件)から2024万3000円(1629件)、印南町は314万9000円(231件)から1359万6000円(1137件)、由良町も64万円(4件)から203万1000円(88件)、みなべ町は2331万円(2151件)から3177万5000円(2796件)と伸びている。

 各市町ともポータルサイト数を増やす取り組みや返礼品を充実させていることが大きな要因だが、コロナの感染拡大による巣ごもり時間の増加が後押ししているという見方もあり、「外出を控え自宅時間が増えたことで通販感覚で寄付する人が増えているのでは。また、地元に帰省しにくい状況から故郷に対する思いも高まっているのかも」という声も聞かれる。