県の豚熱防疫演習は20日、日高川交流センターで行われ、養豚農家や県、関係市町職員ら約120人が参加した。

 豚熱は以前豚コレラと呼ばれた感染症で、日本では26年ほど前になくなっていた。しかし、海外から肉製品によりウイルスが持ち込まれたのか、2年前に岐阜県の養豚場で発生。全国に広がり、県内では野生イノシシへの感染拡大が問題となっている。

 演習では豚熱の発生状況や防疫対応について学んだ。養豚への感染が確認された場合の殺処分は首の静脈または心臓に薬を注射する薬殺と、特殊な工具で体をはさんで電流を流す電殺があり、交流センター駐車場で豚のぬいぐるみを使って実演。豚熱が人に感染することはないとされるが、殺処分する際は防護服を2枚重ねて着用し、作業が終われば捨てるよう注意があった。

写真=ぬいぐるみの豚を使い、特殊な工具ではさむ電殺を演習