県のブランド牛である熊野牛の生産技術を高めようと、熊野牛産地化推進協議会主催の熊野牛子牛共進(品評)会が17日、田辺市秋津町の熊野牛子牛市場で開かれ、雌牛の部で日高町萩原の大畑啓子さん(52)が生産した「あげは号」が最優秀賞に選ばれた。

 共進会は生産農家が飼育管理技術を競うコンテストで、県内の熊野牛の生産技術向上、畜産振興へ毎年この時期に開催されている。

 今年は去勢牛の部に18頭、雌牛の部に10頭の計28頭がエントリー。体長や胸囲など各部の測定値や毛の質、体のバランスなど厳正な審査が行われ、順位が決められた。

 あげは号は今年2月に生まれた。各評価部分にマイナス的な要素がなく、大きな体つきで発育が良かったことなどが評価された。

 大畑さんは父清さん(82)と一緒に畜産経営し、主に乳牛(ホルスタイン)を飼育。肉牛は4年前から始めたという。受賞に対し、「草をたくさん食べさせながら大切に育てた牛が賞をいただけたのでとてもうれしい。来年は丑年なので、来年も頑張ります」と話していた。

 ほか、日高地方では御坊市の阪口義弘さんが去勢牛の部で優秀賞(2席)、雌牛の部で優秀賞(3席)に入った。

写真=大畑さんとあげは号