「子どもたちの未来にきれいな自然環境を残したい」と、日高町志賀(久志)の主婦嶋田奈津子さん(39)が1年前から、家族で海岸の清掃活動に取り組んでいる。今年6月にはピクニックを楽しみながらごみ拾いを行うボランティアグループ「アイデアル」を結成。活動の輪も広がり、ごみ拾いが住民同士の交流の場にもなっている。

 2年前、地球環境を考えるアースデー(4月22日)に、「自分たちも何かできることはないか」と家族で話し合い、小浦地内の海岸清掃に取り組んだのがきっかけ。昨年10月から本格的に活動を開始し、月1回程度、町内の海岸などで清掃を続けている。当初は夫婦2人と7歳、4歳、2歳になる子ども3人の家族5人だったが、徐々に周囲の人たちも賛同して参加するようになったという。今年6月にはボランティアグループ「アイデアル」を立ち上げ、現在は町民を中心に約30人にまで増えた。

 海岸に漂着したビニールや空き缶、プラスチック類の漂着ごみを回収した後、きれいになった海岸で、みんなで弁当を食べるなどピクニックを楽しむのが恒例。メンバーの子どもたちも参加し、幼少期からの環境教育にもつながっている。

 嶋田さんは「ごみがなくなってピクニックだけになるのが一番なのですが、これからも地道に活動を続けていきます」と話している。

写真=看板の後ろで2人の子どもを抱っこし、メンバーと写真に写る嶋田さん(今年5月、産湯海岸)