さわやかな秋晴れとなった2日、例年は日高地方の秋祭りトップを切ってにぎわう印南町山口・印南両八幡神社祭礼「印南祭」も、今年は新型コロナの影響で屋台などの余興(神振)が中止となり、関係者による神事のみが厳かに行われた。

 日高地方の秋祭りは今年6月、日高川町の土生八幡神社祭礼の中止が決定。その後も奇祭の笑い祭、日高地方最大の御坊祭などが次々と余興中止を決めた。これまで秋祭りは1988年に昭和天皇の容体悪化や2011年に台風12号豪雨災害で中止したことがある。

 山口八幡神社の神事では岡田朝臣宮司が祝詞を奏上し、参列者21人が玉串を捧げるなどし、五穀豊穣、大漁にコロナ終息も祈願。谷岡竑一総代長(76)は「絶好の祭り日和に余興ができず寂しい思い。伝統ある祭りなので、来年は盛大にできれば」と話していた。

写真=山口八幡神社で厳かに神事