「2020 夏 高校野球和歌山大会」は6日、和歌山市の紀三井寺公園野球場で決勝が行われ、15日間の熱戦に幕を閉じた。選手権大会とは別だが、4年連続25回目となる夏優勝を飾った智弁和歌山では、本紙エリアから小林樹斗(3年・松洋中出身・同校野球部OB)、小林白彪(同・由良中出身・和歌山日高ボーイズ/マリナーズOB)の2選手が活躍し、立花裕也君(同・松洋中出身・同校野球部OB)が学生コーチ兼マネジャーとしてチームをサポート。ともに戦った仲間らとともに喜びを爆発させた。

 新型コロナウイルスの影響による第102回全国高校野球選手権大会・同和歌山大会の中止を受けて開催された県独自大会。智弁和歌山は別途、阪神甲子園球場で開催される「2020年甲子園高校野球交流試合」に出場し、日高地方から村上侑希斗選手(3年・印南中出身・南部リトルシニアOB)が在籍する尽誠学園(香川)と17日に対戦する。

 右投げ右打ちの小林樹斗選手はプロ注目のエース。今大会は4試合に登板し、150㌔超の直球を武器に7回3分の2を10安打4失点と安定した投球を披露した。決勝の初芝橋本戦では9回から5番手登板し、自己最速を1㌔更新する152㌔をマーク。スプリットと速球で3者連続三振を奪い、「投球術やマウンドさばきの面でも成長でき、感謝の気持ちでいっぱいです。甲子園での交流試合に向けてチームが何が何でも勝てるように準備して臨みたい」と活躍を期した。

 右投げ左打ち、外野手の小林白彪選手は先発1、途中4での全5試合に出場し、7打席に立って5打数1安打1得点。2回戦の南部戦で8回に二塁打を放つと、3回戦の市和歌山戦では9回先頭で四球を選び、貴重な追加点となる本塁生還を果たした。準々決勝の和歌山高専戦では犠打も記録。「チームが勝つために、自分のできることができた。交流試合にも出場し、必ず結果を出したい」と闘志を燃やした。

 立花君は記録員としてベンチ入り。智弁和歌山第1号という学生コーチ兼マネジャーとしてチームを支え、「野球部のためにできる限りのサポートをしてきた。優勝し、みんなから『ありがとう』と声をかけてもらったとき涙が出ました。くじけず続け、やってきてよかった」と笑顔を見せた。

写真=優勝に喜び爆発の智弁和歌山ナインら