本紙協賛の第20回日高新報杯ジュニアバレーボール大会は、2日に開催することができた。新型コロナの影響で4月の予定を延期、約4カ月遅れとなり、厳しい暑さの中、何より感染予防対策を徹底した中での大会。これまでに経験のないことだったが、主催者の日高郡市ジュニアバレーボール連盟のルールとマナーを徹底的に守った運営、選手、保護者の絶大な協力で無事、スムーズに開催できたことは感謝の言葉しかない。Withコロナ時代、スポーツ大会を運営する自覚と責任、より安全な方法など、間近で見ていい勉強になった。

 何より選手たちにとっていい経験になったのなら一番うれしい。今年は1月中旬に新人大会を開催して以降、最大の目標である全日本大会も含めてすべての大会が中止。7月に入って半年ぶりにきのくに信金杯が開催され、日高新報杯を含めても3大会しか経験できていないのだから。開会式の選手宣誓で南部女子の庄司妃華主将が「試合ができる喜びを力に変え、コートでの一つ一つのプレーに心を込めて…」との言葉にぐっときた。開催しているこちらが勇気をもらった。

 コロナに振り回された今年の世代は、大きな目標が絶たれ、悔しい思いをたくさんした。不完全燃焼のまま最後の大会を終えた選手もいるだろう。気休めにもならないかもしれないが、不自由を経験したからこそ競技ができる喜び、周囲の支えへの感謝をより強く感じられたのではないだろうか。それは競技以上に大切なことでもある。必ず次のステージでの糧になるだろうし、次こそは完全燃焼する原動力にもなる。近い将来、今の世代がさまざまな分野で活躍する姿が目に浮かぶ。(片)