JA紀州(芝光洋組合長)は、生もみを計量、乾燥、もみすり、袋詰め、出荷ができる新ライスセンター(日高町高家)の機器を更新、新調し、3日から供用を開始した。

 新ライスセンターは1997年、国の補助金を受け完成。機器の老朽化もあり昨年10月、国の補助事業「産地パワーアップ事業」を活用し、制御装置のデジタル化、乾燥調整システムともみすり調整設備などを更新し、新たに色彩選別設備を導入した。総工事費は1億900万円で、施工監理は和歌山県農、施工はヤンマーグリーンシステム㈱関西支店(大阪市)。日高、美浜町と田辺市の補助も受けている。

 新しくなった乾燥調整機は、温風ではなく自然通風で乾燥させ、乾燥効率、省エネ性が向上。もみすり調整機は、玄米の表面を傷つけず、機械による品質低下を防ぎ、粒選別の通し目は1・9㍉の大きい米に限った「粒より米」にも対応している。新たに導入した色彩選別機は、カメムシ被害で黒くなった米や青い未熟米など着色粒を取り除き、等級アップが可能となる。

 利用料は従来の製品60㌔当たり2500円(税別)から1500円(同)と大幅に減額。穀物コンテナを約30台準備し、搬入時の待ち時間も短縮されている。

 同JAは「米の有利販売、組合員さんの所得向上のため、新設備に更新、導入。今まで以上に利用していただくため、価格も改定しました。収穫量が多く、所有の乾燥機で処理できない場合など、ぜひ新ライスセンターをご利用ください」としている。ミニライスセンター(志賀)の利用料は据え置き。日高、美浜のほか、JA紀州管内全域からの利用を歓迎。31日までに事前予約が必要。予約問い合わせは営農対策部生産課℡0738―63―2029。

写真=新しいもみすり機を操作するJA紀州生産課の野上泰弘課長