「2020 夏 高校野球和歌山大会」2日目の19日、1回戦3試合が行われた。第1試合の日高中津はエース・太田が決勝の2点三塁打を放ち、5安打1失点の好投を見せるなど投打に大活躍し、和歌山工との投手戦を制した。第2試合の和歌山南陵は相手のミスに乗じてそつなく加点。エース・浜が被安打3、8奪三振で田辺工を完封した。両校は昨年の秋季県予選の上位校(日高中津ベスト4、和歌山南陵準優勝)。ともに地力を発揮して初戦を飾り、28日の第1試合(午前9時~)での地元対決が決まった。

和歌山工
1000000001
02000000×2
日高中津

日高中津は1点を追う2回、1死から原大晟が右前打で出塁。2死後、二盗、小守の中前打で一、三塁とし、太田が右中間を破る三塁打をはじき返して2者を迎え入れた。

3回無死からの安打を盗塁失敗などで生かせなかった若アユ打線。4回以降も和歌山工・友部から追加点を奪えなかったが、守備陣が1点のリードを守りきった。制球の定まらなかった立ち上がりに先頭打者への四球と2死からの三塁打で1点を失った太田だが、2回以降は打たせて取る本来の投球を披露。最終回、無死からの失策の走者も犠打後、一ゴロ、三ゴロで本塁を踏ませなかった。バックは9回に初失策を記録するも、7回には無死二塁のピンチで嶋田が中前へ抜けようかという当たりを飛び込んで好捕するなどの素晴らしいプレーもあり、エースをもり立てた。

和歌山南陵
0002000114
0000000000
田辺工

和歌山南陵は4回、尾塲瀬の左翼線二塁打などで2死二、三塁と攻め立て、続く赤嶺の遊撃右への痛烈な打球が一塁悪送球を誘い、2点を先制。終盤の8回も相手の隙を逃がさず、死球と敵失でつかんだ1死二、三塁から浜の左犠飛で1点を加えた。9回には小出から代わった寒川に襲い掛かり、先頭・松尾が左翼線二塁打。犠打で松尾が三進後、ここまで3安打と大当たりの石原が中犠飛を放ち、さらに1点突き放して試合を決めた。

浜は初回1死二塁のピンチを切り抜けると波に乗り、7回まで3安打無失点。後半2イニングは計4四死球と制球を乱したが、8回は1死一、二塁から遊ゴロ併殺、9回は1死一、二塁から連続三振で得点を与えなかった。右サイドから投げ込むキレのいいスライダーが最後までさえ渡り、田辺工に三塁を踏ませなかった。

バックも無失策でエースを支え、付け入る隙を見せなかった。

写真=日高中津2回2死一、三塁、太田が右中間へ2点三塁打㊤と、和歌山南陵4回、敵失で生還する二走・尾塲瀬