県は10日、県内で新たに10~50代の男女7人が新型コロナウイルスに感染したと明らかにした。9日に感染が発表された和歌山信愛大学学生と男性会社員の濃厚接触者合わせて6人と、感染経路不明の橋本保健所管内在住の20代男性で、一日当たりの感染者数は過去最多。東京や隣接の大阪などでも感染者が増えており、県は「安全な生活、安全な外出」を徹底するよう呼びかけている。

 新たに感染が確認された和歌山信愛大の学生は、岩出保健所管内在住の10代男性、和歌山市在住の20代男性と20代女性の3人。いずれも先に感染が確認された和歌山市内在住の10代男子学生と同じクラスで授業を受けており、濃厚接触者として検体採取したところ、9日または10日に陽性が判明した。1人は病状が安定、2人は無症状。今後、それぞれの家族や友人らも検査する。同大での感染は計4人。このほか、検査結果が出ていない1人を除く157人の学生と教員46人は陰性だった。

 岩出保健所管内在住の60代男性会社員の濃厚接触者として陽性が確認された3人は、同居家族の50代女性、60代男性会社員が勤める会社(和歌山市内)の同僚の30代男性と50代男性。残る同僚2人は陰性が確認された。

 新たに感染経路不明で陽性が確認された橋本保健所管内在住の20代男性は今月1日、大阪府内へ買い物に行ったあと、6日から全身倦怠感があり、7日、37・4度の発熱と味覚嗅覚障害。9日に医療機関を受診したところ陽性が判明した。9日には和歌山市内の会社に出勤している。

 県内での感染は今回の7人を含め計73人。一日当たりの感染者過去最多は、今年4月25日の5人だった。

 野㞍孝子福祉保健部技監は今後の感染拡大に懸念を示し、「症状が出た時の出勤は控えていただきたい。県外への往来自粛まで言わないが、安全な外出を心がけてほしい」と呼びかけた。