由良、湯浅、広川の3町にまたがるコースを走る紀の国醤油ロードマラソンの実行委員会(委員長=上山章善湯浅町長)が7日、湯浅町役場で開かれ、開催日が来年3月21日に決まった。今年3月に第1回大会が開かれる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で中止となり、あらためて大会開催へ向けて再スタート。今後、ポスターなどを作成し、10月ごろから参加者を募集する。

 由良町はしょうゆ発祥の地とされ、鎌倉時代、興国寺の覚心が中国で覚えた金山寺味噌の製法を伝える際、偶然できたのがたまりしょうゆに似たものだとされる。広川町は、ヤマサ醤油を創業した初代濱口儀兵衛氏の出身地。湯浅町はしょうゆ醸造の発祥の地として2017年度に日本遺産に登録された。マラソン大会は広域的なまちおこしにつなげる狙いで、3町でスクラムを組んで取り組んでいる。

 主催は実行委員会で、3町が共催。委員は各町の町長、副町長、教育長の計9人。今年に開催する予定だった大会では、ハーフと4㌔の2コースを設定。申し込みは関西を中心に、北は北海道から南は宮崎県まで1306人(ハーフに1062人、4㌔に244人)のエントリーがあった。申し込み者の参加料は返金されないが、優遇措置として来年の大会参加料は半額となり、1カ月早い先行エントリーができるようになっている。

 来年の大会のコースは白崎海洋公園をスタートするハーフ、広川町役場を出発する4㌔で、いずれもゴールは湯浅城公園なぎの里球場としている。

 委員長の上山湯浅町長は「今年3月に開催するはずだった大会は新型コロナの影響で中止せざるを得なかったが、来年開催する大会に向けて力を合わせていこう」、副実行委員長の山名実由良町長も「3町ともしょうゆにゆかりがある。一層連携を強化し、大会の成功につなげよう」とあいさつした。

 委員からは「中止となった大会の参加対象は中学生以上だったが、小学生も参加できるコースを設定してはどうか」という提案があり、今後の検討課題とした。ほかには「コロナウイルスの感染防止対策はどうするのか」「他のイベントと重ならないか」といった意見も上がっていた。

写真=委員が手を合わせて連携強化を確認