美浜町田井の建設業、㈱光修建設(宮井寿明代表)は3日、田辺市との間で災害時に海上の漂流物を取り除く作業に協力する協定を結んだ。

 光修建設は県内の港湾工事に使用するため、22年前からクレーン付き台船を田辺湾文里港に停泊させている。この協定は、津波や台風で市が管理する漁港区域にがれきや流木が漂着した場合、同社のクレーン船を使って除去する海上啓開業務に協力し、迅速な復旧を目的としている。3日に同市役所で行われた締結式には真砂充敏市長と同社の宮井社長(48)が出席、協定書に調印した。

 田辺市が海上における災害時の協定を結ぶのはこれが初めてで、真砂市長は「海上での協力が得られて非常に心強い」と話した。

 地元美浜町の消防団員でもある宮井社長は、「この協定締結はいま一度、防災意識を高めるためにも意義深いもの。22年間の恩返しの気持ちを忘れず、普段から船の手入れを入念に行い、災害が発生した際には活躍できるよう頑張りたい」と抱負を述べた。

写真=調印を済ませた真砂市長㊧と宮井社長