日本少年野球連盟ボーイズリーグは、夏の全国大会「第51回日本少年野球選手権大会」を8月に大阪市内などで開催すると発表した。新型コロナウイルスの感染状況が全国的に落ち着きを見せ、春の全国大会に続く中止決定は回避された。和歌山では7月4日から県支部予選が始まり、春には県支部予選を制しながらコロナ禍で全国出場を果たせなかった和歌山御坊/ジュニアタイガースの選手たちも「春の分も合わせて活躍を」とやる気を新たにしている。

 選手権大会は8月8日から13日まで大阪市の大阪シティ信用金庫スタジアムなどで開催される。開・閉会式は取りやめ、「新型コロナ感染防止ガイド」を徹底順守のうえ、運営、試合を消化するという。県支部予選は7月4日に開幕し、本紙エリアからタイガースと和歌山日高/マリナーズが出場する。

 夏の全国大会、県支部予選の開催決定に、ひときわ闘志をみなぎらせているのがタイガースの選手たちだ。2月に行われた第50回記念日本少年野球春季全国大会県予選で見事初優勝したものの、大舞台でのプレーはかなわなかった。コロナ禍で活動停止の約3カ月間のブランクを乗り越え、まずは春夏の県支部予選連覇へ挑む。

 チームの活動が再開されたのは先月30日。以来、日高川町の玄子広場などで白球を追いかけている。12日、同広場での練習では、「みんな、あらためて野球ができる楽しさ、ありがたさを感じていて、前よりも元気よく練習できています」と成田翔大主将(御坊中3年)。この日はグラウンドコンディションがよくなかったが、選手たちはキャッチボールや素振りに一生懸命打ち込んでいた。

 夏の全国大会開催が発表された今月9日、成田主将は「目標ができ、うれしかった」と3年生最後の公式戦に胸を躍らせたという。自身は活動停止中に体作りに取り組み、体重約4㌔増のパワーアップに成功。チームメートについても「練習を見ていると、打撃、守備ともまずまず動けている」と成長に手応えを感じている。3週間後の県支部予選へは「全チームが(春優勝の)このチームを倒そうと向かってきますが、春の分も合わせて活躍し、全国でも上へ行きたいと思っているのでもちろん優勝したい」と闘志満々。今度こそ晴れ舞台に立ち、中学野球の集大成を発揮する。

写真=玄子広場で素振りを行うタイガース選手(12日)