総合格闘技「チーム日高」(垣内義秀代表)所属で和歌山病院勤務のプロ格闘家、入田和樹選手(33)=日高川町入野=が、5月17日に開催される初代K―1王者ブランコ・シカティック追悼大会「チャクリキ6」のメインイベントに参戦することが決まった。新型コロナウイルスの影響で無観客試合となるが、リアルタイムでインターネット配信され、世界の格闘ファンから注目を浴びそう。

 世界的に有名な格闘技ジム、ドージョー・チャクリキ・ジャパンが主催。チャクリキはシカテッィクやピーター・アーツ、バダ・ハリらK―1王者を輩出するビッグ道場。

 シカティックは「伝説の拳」「クロアチアの英雄」の愛称で親しまれた格闘家で、初代K―1グランプリ王者として有名。今年3月22日、母国クロアチアで65歳で急逝した。コロナ・パンデミックの影響で日本からは誰も葬儀に参列することができなかったこともあり、今回の追悼大会を開催することになった。

 最後の9試合目、メインイベントのヘビー級キックマッチでは、元K―1ジャパン王者の天田ヒロミの対戦相手として、入田選手に白羽の矢が立った。

 入田選手は身長185㌢、体重105㌔、アマチュアシュートボクシング西日本王座を連覇し、プロに転向。プロキックでは、国際チャクリキ協会武湧会が主催のDream Gateヘビー級王座に君臨しており、オファーが届いた。

 追悼大会は国内の有名選手の対戦カードが組まれており、ファンの間では早くも大きな話題になっている。入田さんが対戦する天田選手は大学時代にはアマチュアボクシング優勝を果たし、K―1では2004年に悲願の日本一を達成。09年にはHEATヘビー級王座も獲得し、いまも国内第一線で活躍する有名選手だ。

 入田選手は「今、コロナの影響が大きく、参戦するかすごく悩みましたが、無観客で感染予防対策も徹底されることと、故人への追悼の意を込めてオファーを受けることにしました。天田選手は中学の頃からテレビで活躍する姿を見てきたので、対戦できるなんてすごく光栄。無観客ですが、ネット視聴者に最高の試合を届けたいと思います」と張り切っている。

写真=メイン試合では入田選手が天田選手と対戦(ポスター中央左側)