新型コロナウイルスの集団感染を予防しようと、社会医療法人黎明会(北出貴嗣理事長)が運営する御坊市湯川町財部のメディカル&フィットネス アクオは、狭い空間での密集を避けるため教室プログラムの実施場所をスタジオから広い会議室に変更。全国のスポーツジムで休業や営業の縮小も広がる中、健康増進施設として利用者のニーズに応え、感染拡大の防止対策を徹底して営業している。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、トレーニングマシンなど共有で使う器具が多く、利用者同士が長時間同じ空間にいる可能性が高いスポーツジムを巡っては、政府が感染源の一つとして例示。千葉県などで感染者が利用し、他の利用者が濃厚接触者となってしまったケースもあり、営業に影響を与えている。

 アクオでは感染拡大を防ぐため、風邪の症状や37・5度以上の熱がある人らの来館を断り、ホームページや施設入り口への掲示、メルマガ配信で広く対策への協力を依頼。マシンを1時間ごとに消毒し、施設内の換気を徹底するなか今回、会員やスタッフらの健康と安全確保のため、さらなる取り組みの強化として、狭い空間での密集を避け、安心して利用してもらおうと、14日から教室プログラムの実施場所を1階スタジオから3階会議室に変更した。会議室の広さは212平方㍍あり、スタジオの84平方㍍と比べて約3倍。さらに前後左右2㍍間隔で、利用者が運動する位置に印をつけたり、窓を開けて換気したり対策を徹底している。

 担当者によると、新型コロナウイルスの影響で利用者は約2割の減少。休会者が増加するなか、休業も検討されたが、利用者のニーズに応え、予防対策を徹底して通常営業を続けており、「継続して来てくださっているお客さまからは、基礎体力や免疫力をつけたいのでというお声もいただいています。運動するのにいい季節。ぜひ体を動かしてほしい」と話している。

写真=広々とした会議室で行われている教室プログラム