由良町里のJA紀州ゆら柑橘撰果場で、ブランドハッサク「木成りはっさく」の出荷作業がピークを迎えている。

 同撰果場の山本俊希運営委員長(53)によると、今年はおととしの台風の影響で木が弱り、花の数が少なく、出荷量見込みは全体で約270㌧と前年より1割ほど少ない。強風や暖冬などの影響で、表面に傷や黒点があるものが多いが、味は濃く、高糖度で酸とのバランスが良く、抜群の味わいに仕上がっている。

 和歌山県はハッサクの出荷量が全国1位で、中でも由良のハッサクは人気。今年は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、毎年初出荷時に市場で行う試食会を中止し、影響が心配されたが、1㌔250円ほどと例年並みの高値(他産地では200円未満が主流)がついているという。

 木成りはっさくの出荷は今月末まで続き、4月からは完熟で収穫する「さつきはっさく」が東京都や大阪府などの市場に送られる。

写真=次々と選果機を流れる木成りはっさく