美浜町和田、吉原、田井の田んぼや水路で1日、稲の生育、収量に大きな被害を及ぼすジャンボタニシの一斉駆除が行われた。

 町農業振興研究会、紀州農業協同組合、日高振興局農業振興課の呼びかけで、対象地区の水稲農家約40人が参加。和田の美浜集出荷場でたもやデッキブラシ等を配布してもらったあと、自分の田んぼや周辺の水路で貝と卵を駆除していった。

 集積場所に集まった貝と卵は約40㌔。貝の中には在来のタニシも含まれており、ジャンボタニシだけなら昨年の30㌔とほぼ同じとみられる。一斉駆除は毎年この時期に行っているが、ここ数年は減少傾向。同集出荷場南東400㍍ほどの田んぼで作業していた男性は「5年ぐらい前までは貝も卵も田んぼにびっしりあり、駆除すれば袋がいっぱいになるのもすぐだった。最近は数が少ない。きょうも少ないし、貝自体も小さいように思う」と話し、役場担当課でも「毎年の駆除の成果が出てきていると考えられる」と分析している。

 ジャンボタニシは田植え後の苗に食害を及ぼす。繁殖力が強いため放置すれば発生域が拡大、密度も上がる可能性が高く、美浜町では一斉駆除に取り組んでいる。

写真=和田地内でジャンボタニシを駆除