日高川町平川の県道で7日夕方、軽トラ同士が正面衝突し、一方を運転していた近くに住む無職の清水卓爾さん(82)が死亡。もう一方を運転していた船津の会社員尾和行さん(64)も大けがをした。御坊署は清水さんの軽トラが反対車線を走行していたとみて詳しい事故の原因を調査中。同署管内ことしの死亡事故は3件、3人目の犠牲者となった。
 現場は日高川右岸の三百瀬橋西詰めから北約150㍍の県道御坊美山線。調べによると、午後4時45分ごろ、早藤方面へ南進する清水さんの軽トラと中津方面へ北進していた尾さんの軽トラが正面から衝突。この事故で、清水さんは頭などを強く打ち、意識不明の状態で、ドクターヘリで和歌山市内の病院に搬送されたが、発生から約10時間後の翌8日午前2時54分、外傷性出血性ショックで死亡が確認された。一方、尾さんも御坊市内の病院に運ばれ、意識はあるが、両足骨折の重傷という。
 現場は見通しのいい片側1車線で、事故の弾みで双方の軽トラは進んでいた方から反対向きに回転。周辺には地域住民や通りがかりの人が集まり、心配そうな表情で救助を見つめていた。御坊署は清水さんの軽トラが現場すぐ北の脇道から右折して県道に入り、南進車線ではなく尾さんの軽トラが走行する車線を進んでいたとみて詳しい事故の原因を調べている。