総合格闘技「チーム日高」(垣内義秀代表)所属で和歌山病院勤務の入田和樹さん(31)=日高川町入野=が、27日に開催される韓国最大の格闘技イベント「ANGEL fight」に参戦することが決まった。シュートボクシングなどアマチュアの数々の大会で活躍してきた実績が認められてのオファーで、今大会を機にプロに転向する意向。「KOでプロデビュー戦を飾りたい」と胸を躍らせている。
 シュートボクシングで2年前に実質日本一になるなど、アマチュア界ではすでに敵なしといわれていた逸材が、いよいよプロの世界に活躍の場を広げる。
 シュートボクシングのほかキックボクシングに枠を広げても、なかなか対戦相手が見つからなかったため、「プロ相手でも試合がしたい」と大阪の有力道場関係者に相談。日本総合格闘技界の有名プロモーターの諸岡秀克氏の耳に入り、スパーリング動画など見て「プロで十分やれる」と見込まれた。諸岡氏はANGEL fightのスーパーヘビー級に出場する身長218㌢、日本でも有名な韓国の格闘家チェ・ホンマンの対戦相手を探していることを知り、入田さんにオファー。入田さんは迷うことなく受け、参戦が決まった。
 ANGEL fightはパンチとキックのK―1ルールで、現地のテレビ局で生放送される人気格闘技イベント。入田さんは8月下旬にオファーを受けてから2カ月間、食事と厳しいトレーニングで体重15㌔アップに成功。身長185㌢、体重105㌔の体をつくり上げたが、都合でチェ・ホンマンが出場できなくなったため、現時点で対戦相手は未定となっている。
 現地では26日に出場選手の記者会見、27日に試合が組まれており、入田さんはプロデビュー戦へ向けてチーム日高の垣内代表、顧問の北垣順一さん、セコンド兼トレーナーの山本勝也さんと連日練習中。入田さんは「相手は誰か分からないが、不安は全くなく、早く試合がしたい。得意の右ストレートでKO勝ちしたい」と闘志満々。来年はプロとして本格的に参戦する計画で「東京の国技館や武道館でメインの試合ができるような選手になりたい」と話している。垣内代表は「こんな田舎からプロの舞台に立てるなんてすごい。アマチュアで培った実力を発揮してほしい」とエールを送っている。