2日午前7時45分ごろ、みなべ町南道、渡邉健一さん(68)方から出火、木造平屋建て120平方㍍を全焼した。現場は民家密集地だったが、出火当時無風だったことと迅速な消火活動で類焼は免れた。渡邉さんは外出中でけがはなかった。町内では民家が全焼する火災は昨年11月以来。
 現場は国道42号線のみなべ交差点から東へ約200㍍。商店街の近くで民家が密集し、道路も狭くなっている。午前7時46分に消防署に通報があり、広域消防や消防団ら100人が出動。消火栓からホースを引いて放水し、発生から約2時間15分後の午前10時2分に鎮火した。現場には近くの住民らが集まり、心配そうに見守る姿がみられた。
 渡邉さんの東隣に住んでいる室井節子さん(70)は「家の中にいると『ポン、ポン』という大きな音が聞こえたので、外に出ると、隣の家の屋根から煙が上がっていた。急いで近くの人に『火事や』と知らせた」と話していた。住民からは「風が強ければ延焼拡大の恐れもあったが、出火当時は無風だったのでよかった」という声も聞かれた。渡邉さん方は夫婦2人暮らしだが、ことし3月末ごろから妻が入院し、1人で生活していた。出火当時、渡邉さんは通院のため外出していたという。出火原因などについては田辺署や日高広域消防が詳しく調べている。