優れた防災の教育と活動に取り組む学校や団体を顕彰する「ぼうさい甲子園」(1・17防災未来賞)の表彰式が8日に神戸市で行われ、優秀賞に選ばれた印南中学校(木村栄一校長)の3年生が取り組み成果を発表した。
 印南中3年生は本年度、31人全員による取り組みとして、まずは避難所生活について勉強。避難したあと元気に助かるための学習を受け、印南避難センターで避難所運営を実践した。また、有志の「津波研究班」が昭和南海地震の発生から70年目に合わせ、当時のことを知る80~90代の地域住民に被災体験の聞き取りを実施。教訓を伝えるためリーフレットにまとめて住民に配るといった活動が評価された。
 表彰式には代表で7人が出席。岡本哲也君と坂口博哉君が表彰状を受け取り、優秀賞以上8校による発表会で印南中は伊東美空さんと大谷香乃さんが登壇した。平成22年度以来7年連続の入賞で、本年度はこれまでで最も上位の賞を獲得。初めての発表で、伊東さんは「学習を通して知った避難所生活の大変さを伝えることができてよかった」、大谷さんは「実際にやってみることの難しさを伝えようと臨み、うまく発表できたと思います」と話し、防災教育を担当している学習支援員の阪本尚生さんは「発表できたのはとても貴重な体験。人ごとではなく生徒一人一人がしっかり考えられるようになった。この防災の活動、意識が地域全体に広がれば」と笑顔を見せていた。