顧客から預かった現金900万円余りを貯金口座に入金せず着服したとして、御坊署は25日、JA紀州中央川辺支所(現JA紀州川辺支店)の元支所長代理で日高川町若野の農業、坂口浩德容疑者(54)を業務上横領の疑いで再逮捕した。
 調べによると、坂口容疑者は支所長代理だった平成22年5月4日ごろから26年1月24日ごろまで複数回にわたり、御坊市内に住む会社役員の男性(67)名義の普通貯金口座に入金するため、預け入れ金として集金した現金計907万円を着服した疑い。今月5日、26年1月31日ごろから2月21日ごろまで4回にわたり、同じ手口で現金56万円を横領したとして、同容疑で逮捕されていた(処分保留で釈放)。
 同署によると、坂口容疑者はJAに入った昭和57年ごろから、被害に遭った男性名義の貯金を、男性が経営する店舗から定期的に集金。店側で預けた金額を記録していたメモなどから、1度目の逮捕以前にも着服、横領していた疑いがあるとして再逮捕された。
 坂口容疑者は容疑を認めているが使途は明らかにしておらず、同署は余罪とともに厳しく追及していく。