美浜町議会6月定例会は20日午後の本会議で一般会計など7件の平成26年度補正予算案を審議し、すべて原案通り可決して閉会した。一般会計の補正は約1億700万円の追加。衛生費では10月から定期接種化が予定されている高齢者の肺炎球菌ワクチンを全額公費負担とする方針を決め、同じく10月から定期接種化の水痘(水ぼうそう)と合わせて、450万円の予防接種委託料が計上されている。
 肺炎球菌は、肺炎や中耳炎、気管支炎などを起こす細菌の一種で、成人肺炎の25~40%を占め、高齢者の肺炎の約半数はこれが原因といわれている。予防接種法の政省令改正により、高齢者のワクチン接種がことし10月から市町村事業として定期化されるのを前に、美浜町は1回8200円程度とみられる接種費用の全額を助成、住民は自己負担なしで受けられるようにする。
 ワクチンの効果は5年以上持続するといわれ、美浜町の助成対象年齢は当初5年間、65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳、100歳以上とする。対象者は539人おり、今回の補正予算はインフルエンザを参考に50%が接種すると想定しているという。
 全国的に公費助成の準備が進められているが、一部自己負担となるケースが多く、美浜町のように全額助成を決めたまちは現時点でまだ少ない。